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宝塚歌劇退団ブーケ特集

宝塚歌劇退団セレモニー密着ルポ(宙組トップスター 貴城けいさん編)

宝塚歌劇団のジェンヌさんが退団される日の、らんすいえんの 取り組みを密着ルポしました。今回は、宙組トップスター貴城けい さんの退団セレモニーをお送りいたします。
真っ赤なポインセチアの沿道と、真っ白な胡蝶蘭を基調としたイル ミネーションで、クリスマス時期にふさわしい夢のようなセレモニー でした。

花の準備

今回の退団セレモニーで多くの人の目をひきつけたのは、情熱的に燃える真っ赤な沿 道!そう、クリスマスの時期ということもあって、貴城けいさんの退団セレモニーの沿道 は、真っ赤なポインセチアで縁取られました。
一体、この数いくつあるの? まずは、前日までに準備されたらんすいえんの裏側を拝 見しましょう。

「う、うぉ~!すごい!!!」
ファンの方々がさまざまな想いで千秋楽の日を待つように、らんすいえんでも綺麗な花 々がこの日を待っていました。
この日らんすいえんの裏側にずらっと並んでその出番を静かに待っていたのは、赤い ポインセチア達。さしずめ真っ赤な絨毯のようなその隣には、今度は純白の胡蝶蘭がと ころ狭しと並びます。真っ赤と真っ白!!!!
数日前から選りすぐりの生産地から運ばれ、温度や湿度を最適に守られながら、花々 もデビューのときを待っていました。

下級生のブーケ作成

らんすいえんの作業場では、千秋楽の前夜からスタッフが泊まり込みで仮眠もそこそ こに色々な準備が進められていました。
その中の一つに、下級生のブーケ作りがあります。
退団されるジェンヌさんのイメージに合わせ、娘役さんが持つ薄ピンクと白いバラのブ ーケ、男役さんが持つ白いカラーのブーケ、等々、の準備が急ピッチで進められていま した。

トップスターのブーケ作成

トップスター貴城けいさんのブーケは、まっ白な胡蝶蘭です。らんすいえんのデザインルーム の大空間がすべてこのブーケのために使用されます。
数えられないほどの胡蝶蘭の花弁、直径数mmもある太いものから糸のような細さまで多種 多用なワイヤーの束、色とりどりのリボンやフローラテープ、特殊な保存液に浸されたコット ン。etc.etc. 。。。

林店長にかかると、それらが手に吸い寄せられるように集まっていき、どんどんブーケの形に なっていきます。下準備をしたりテーピングをしているスタッフとの連携もスムーズで、チーム ワークよく作業が進んでいきます。今回は長身の貴城さんに合わせ、縦に長いスマートなデ ザイン。
片側だけでも、横幅55cm、縦直線で120cm、縦曲線では160cmもある大型で、2つ合体 すると横幅は1mをゆうに超え、一般の女性では、顔が埋もれてしまうほどの大きさです。

ブーケ作りは大変な力作業です。
太いワイヤーを引き締めるような作業では、手を傷めてしまうこともしばしば。それなのにブーケの繊細さを大切に、林店長やスタッフはす べての作業を素手で行なっています。ブーケは、花弁やリボンが巻き込まれてどんどん大きくなり、それと共にますます重くなっていきま す。腱鞘炎に悩まされながらも、それでも店長やスタッフの手は緩まることなく、ジェンヌさんの最後を彩るこのブーケ作りに全霊をかけて 取り組んでいます。

車の装飾

トップスター貴城けいさんのブーケは、まっ白な胡蝶蘭です。らんすいえんのデザインルーム の大空間がすべてこのブーケのために使用されます。
数えられないほどの胡蝶蘭の花弁、直径数mmもある太いものから糸のような細さまで多種 多用なワイヤーの束、色とりどりのリボンやフローラテープ、特殊な保存液に浸されたコット ン。etc.etc. 。。。

林店長にかかると、それらが手に吸い寄せられるように集まっていき、どんどんブーケの形に なっていきます。下準備をしたりテーピングをしているスタッフとの連携もスムーズで、チーム ワークよく作業が進んでいきます。今回は長身の貴城さんに合わせ、縦に長いスマートなデ ザイン。
片側だけでも、横幅55cm、縦直線で120cm、縦曲線では160cmもある大型で、2つ合体 すると横幅は1mをゆうに超え、一般の女性では、顔が埋もれてしまうほどの大きさです。

ブーケ作りは大変な力作業です。
太いワイヤーを引き締めるような作業では、手を傷めてしまうこともしばしば。それなのにブーケの繊細さを大切に、林店長やスタッフはす べての作業を素手で行なっています。ブーケは、花弁やリボンが巻き込まれてどんどん大きくなり、それと共にますます重くなっていきま す。腱鞘炎に悩まされながらも、それでも店長やスタッフの手は緩まることなく、ジェンヌさんの最後を彩るこのブーケ作りに全霊をかけて 取り組んでいます。

沿道の装飾

午後になり、いよいよ、劇場建物の裏側から正面ゲートにかけての長い沿道が作られます。
劇場前の道路には「らんすいえん」と書かれたトラックが次々にやってきては、500鉢のポインセチアを下ろしていきます。
道は明け方降った雨で濡れていましたが、作業は滞りなくどんどん進められていきます。

同じ頃、楽屋には退団差し入れのたくさんの花束や胡蝶蘭の鉢と同時に、退団ブーケも運び込まれていきます。

アーチの装飾・電飾

退団セレモニーでジェンヌさんがくぐられるアーチは、大きなくすのきの下に作られます。 古くからこの地にあり、ずっと宝塚の歴史を見守ってきた、あのくすのきです。

でも運び込まれてきたのはアーチの枠組み。
実はアーチは事前に作るのではなく、この場所で初めて組み立てられ装飾されるのです。
まるで舞台の大道具のようですね。
ここからは、らんすいえんのスタッフだけでなく、電気関係者など、さまざまな分野の専門家 が集まって総力を結集していきます。
アーチの枠が組み上げられると小物専門のスタッフがトナカイや天使の飾りを取り付け、 2本のクリスマスツリーを配置し、らんすいえん店長がグリーンや胡蝶蘭をどんどん土台に 差していく間に、電飾関係の配線もされていきます。

電飾はアーチだけではありません。
沿道のポインセチアに沿っての電飾はチュールに巻かれて淡い光を放つように準備され、 その足元には星くずを散りばめたような形に色とりどりの豆電球が用意されます。

下級生の退団

明け方からの作業も一段落し、夜のとばりが降りてあたりもだんだん冷え込んできた中、沿 道には白いお揃いのジャケットを着たファンの方々がすでに大勢集まっています。
事前に渡されている番号札を手に整然と並び、いよいよ退団セレモニーの始まりです。
まず横の道からお迎えの車が入り、沿道を通って所定の位置につきます。
しばらくすると、宝塚の正装である緑の袴に退団ブーケを持ったジェンヌさんが、下級生の順 に出てきます。
宝塚での思い出をひとつひとつ噛み締め、応援してくれたファンの方々一人一人に御礼を言 うかのように、涙目ながらも笑顔をたたえて最後の花道をゆっくりと歩かれます。
鳴り止まない拍手の中、オープンカーに乗ったジェンヌさんが手を振ってお別れをしていきま す。

お一人が終わると、しばらく時間があって、また次の車が用意され、これを人数分繰り返しま す。

今回の退団者は6名。
下級生の順に、白峰さゆりさん、純あいらさん、天翔ゆうりさん、が最後のお別れをしました。

次に出ていらしたのは貴羽右京さん。

真っ白なカラーのブーケが長身の貴羽さんにお似合いで、すがすがしい姿でのお別れです。

その次は娘役トップの紫城るいさんです。
林店長がピアノ線で工夫を凝らしたブーケが、紫城さんが歩くたびに可愛く揺れて、温かくふ んわりしたムードが漂います。

トップスターのお迎え準備

いよいよ貴城さんが乗られる黒のベンツが配車され、沿道に入って所定の位置に着くと、いきなり林店 長が飛び出しました。

今までしんみりムードだった会場がにわかに騒然となり、電気関係者もらんすいえんスタッフも飛び出 し、警備員や歌劇団関係者もみな立ち上がります。一体、何?

実は、沿道の横から退団者の車が数台入る関係で、せっかく点灯テストまでしていた電飾の配線を いったんはずし、ポインセチアの沿道も一部空けて、車の通り道を作っていたのです。
下級生が通る時にはついていなかった電飾が、いよいよ点灯されるというわけです。
つまり、この配線設備とポインセチアの配置と必要な装飾を、貴城さんのオープンカーが中に入った直 後から貴城さんが登場されるまでのたった数分間のうちに復旧するということで、車が入るや否や関係 者が飛び出したのです。
でもそんな短い時間で、ま、間に合うのか?????

スタッフの手際はとてもよく、あっという間に車の通り道だった場所にポインセチアが並べられ、電飾 コードが引かれ、チュールが巻かれ、前後の電飾と接続されます。
林店長は・・・・数本の短いワイヤーを「木枯し紋次郎」のように口に咥えて、あっという間に、チュール 巻きの電飾をポインセチアの支柱にひとつひとつ結わえていきます。
店長・・・かっこよすぎるゼ!(笑)

トップスターの登場

数名のらんすいえんスタッフが一瞬で沿道からいなくなった、その瞬間、貴城けいさんが出ていらっ しゃいました。 あ~、間に合った。
静かにゆっくりと貴城さんが歩かれ、建物の角を曲がって、沿道の向こうにその笑顔が見えた・・・・
まさにその瞬間に、パッと電飾がつき、一面がまばゆい光に包まれます。
同時に「わぁ~~!!」という歓声が上がり、大きな拍手が起こります。
この電気スイッチもらんすいえんのスタッフが操作しているとか。。。。
寸分の狂いもない見事な演出です。

宙組トップスターの貴城けいさんが、凛々しく晴れやかな笑顔で、沿道のファンの方々に手を振った りにこやかに会釈しながらゆっくり歩いています。
そして、つめかけたファンの方々が一斉にペンライトを振る中、あの大きなくすのきの下、トナカイと 天使が彩る真っ白な胡蝶蘭のアーチをくぐります。
アーチの美しさはもちろんですが、沿道に散りばめた星くずのような電飾、その上 のチュールに巻かれた淡い電飾、そして赤いポインセチアの上には何列にもなった ファンの方々のお顔が一人一人すべて見えます。
どの位置からも貴城さんのお姿が見られ、ファンの方々も貴城さんも満足そうに最 後のお別れをしています。

あんなにも大きかった退団ブーケも、長身の貴城さんが持つとちょうどよい大きさで 華を添えます。
オープンカーの椅子の位置もバッチリで、軽々と高台椅子に腰掛けられた貴城さん は颯爽としていて、和服ではあっても馬車に乗る王子様のようです。

何度も歓声が上がりそのたびに振り返って、笑顔で手を振る貴城さん。
「たくさんの夢をありがとう。」
「これからも頑張って!」
ファンの声援を後に、貴城さんを乗せたオープンカーが静かに去っていきました。

こうして心配していた雨にもたたられず、セレモニーは静かに幕を下ろします。
12月の寒い夜空。でもファンの心は温かく、いつまでも心に残るセレモニーになっ たようです。